menu

HATSUKUL

資料請求
menu

実際にあった             インタビュー            

実際の
エピソードをご紹介

一本のお問合せから始まりました

雑誌にBPS義歯の情報を掲載し始めて間も無く一本のお問合せの電話が弊社に飛び込んできました。 「雑誌を見ました。BPS総義歯についてもっと詳しく知りたいのですが、直接伺ってお話を聞かせていただけますか?」 との一つのお問合せでした。 私自身、歯科医師や歯科衛生士のみなさまとは違い、患者様とは少し遠い歯科技工士として歯科医療に従事してはいますが、お問合せいただいた方に入れ歯のことを少しでも理解していただきたき、より楽しい食生活を過ごしていただこうと思い快く承諾しました。

当日、お見えになったのは

おばあちゃん、娘さん、そしてお孫さんの3人。お伺いしたところ、「認知症の92歳になる我が家の宝の母(おばあちゃん)のために、ぜひ良い状態の総入れ歯を作ってあげて、残りの人生をしっかり噛めて落ちない・浮かない入れ歯をつけて笑顔で過ごしてもらいたい」 娘さんとお孫さんは真剣に願いながら相談先を探していたというのです。お孫さんの表情からも娘さん同様、おばあちゃんに対する思いが伝わってきました。 ※認知症の方でも、精密な型取りの時に大きくニコッと笑って、唇を尖らせるように口を動かすことができ、口腔内の型取りの時に筋肉の動きを採得で着れ、口腔内の型取りに関しては基本的に問題ないです。 おばあちゃんに対する2世代にわたる思いに感銘を受け、おばあちゃんのお住まいの近隣でBPS義歯のライセンスを取得されている歯科医師の先生と共にBPS総義歯を製作させていただくことになりました。

完成間近に予想外の出来事が...

今回のおばあちゃんの義歯製作は、やまざき歯科クリニック院長の山﨑淳史先生とともに制作させていただきました。 BPS義歯の製作は基本的に4回の来院で義歯が完成します。
①診断用の型取りと噛み合わせの採得
②精密な型取りと噛み合わせの採得
③試着用の入れ歯にて最終確認 (歯並び、噛み合わせ、適合など)
④BPS義歯の完成と調整 おばあちゃんはステップ①の大まかな型取りはできたけど同日に取得することができず、次回へと延期されてしまいました。

そしてステップ②の当日、

やまざき歯科クリニックに電話が....。 娘さん「すみません、実はおばあちゃんが入院してしまって...」 残念なことに、一時治療は中断。 山﨑先生「では、おばあちゃんの退院後の楽しみとして後日また再開しましょう!」ということに。 私は、噛み合わせの高さを決める装置の製作を終え、おばあちゃんが退院されるのを心待ちにしていました。そして、1ヶ月以上経ってからでしょうか、退院の知らせが娘さんからあり 「これで再開できますね!」と喜んでいた矢先、再び娘さんから先にお電話がかかってきました。 娘さん「山田さん、本当にありがとうございました。実は、退院してすぐに母が亡くなりました。今までお世話になりました

せめて思いを形にして残しましょう

入れ歯に制作に従事していると稀に、歯科医院から「患者様が亡くなられたので制作中止でお願いします」と連絡がくることがあります。私は、楽しみにされていた娘さんの思いや今までの過程が頭をよぎりました。そして私の目の前に通常、廃棄処理される模型と噛み合わせの装置が...。それらの模型をしばらく見つめながら、おばあちゃんを思っていた娘さんやその家族、おばあちゃんの笑顔、何か私にできないのかを考えました。 「そうだ!この型をもとに、おばあちゃんの総入れ歯(BPS義歯)を作ってあげよう!」 山﨑先生に相談し、先生も「我々ができることといえばこれしかない!」と快諾していただき。幸いにして残っていた型取りを基に噛み合わせを想定しBPS義歯を製作、娘さんに今回の出会いに対し思ったことや制作に携わられていただいた感謝の気持ちを込めた手紙を添え、制作を終えたBPS義歯と共に贈らせていただきました。 すると数日後、「もう言葉には表せないほど感激しました!BPS義歯は人の心と心を結んでくれたのですね!私の母は最高に幸せな人だと思います」と娘さんから電話をいただき、娘さんのご家族と山﨑先生(今回は山崎隆先生)と私で再会し、おばあちゃんの思い出話とともに楽しいひと時を過ごさせていただくことができました

         

今回感じたこと

今回「自分にBPS義歯を制作したい」という要望よりも、「愛する家族へ思い」に感動し、私たちが従事する歯科医療の奥深さと無限大の可能性を改めて認識させていただきました。 もし皆様の周りにおられる方が入れ歯に悩んでいる方がおられましたら「BPS義歯っていうのがあるらしいよ!」と教えてあげてください。 その少しの優しさが大きな人と人とのつながりになり、地域コミュニティーの活性化につながりますように、今後とも、義歯製作の専門家である歯科技工士として、義歯製作を通じてサポートさせていただきます。

無料かんたん診断フォーム